難聴のPOOHが、ひとりごとを皆様にプレゼントいたします。
聞こえづらい・聞こえないことから生じる様々な体験や思いを、
皆さまと共感したり、自分だけじゃないんだなと感じていただければ幸いです。
ここのところ、聞こえないことに随分慣れてきて、
聞こえないからといってバカにされたと感じるようなことは、
めっきり少なくなっているような気が致します。
我ながら頑張ったと思います。
例えば「まったく…聞こえないんだから困っちゃうね…」などと
誰かが言おうものなら「好きで聞こえなくなったわけじゃないのよ。
面倒なら話さなくても結構」などと言えるようになりました。
まあ、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、以前なら、黙って我慢していたことです。
人は気持ちを言語化しないで我慢していると病気になりやすい弱い生き物です。はい。
さて、先日のことです。朝の通勤途中で必ず通るパン屋さんがありまして、
ここでランチを調達することが多いのですが、
先日寄った時に、「ゴマもちボール」という
ピンポン玉ほどの大きさの可愛くておいしそうな新作が棚に並んでいました。
同僚の「食べるの大好き職員」の顔が目に浮かびまして、
食べさせたい!と思った私は、人数分8個トレーに取りました。
普段職場ではお菓子が結構豊富でして、
これは、休日に皆さん旅行に行ったりしてお土産を買ってきてくださるのですが、
私はどこにも行くことも無くお土産をもらうばかりでしたので
たまには奮発しようと思ったわけでした。
レジにて会計をする時にいつも質問があるのです。
最近慣れて何とかわかるようになりました。
前の人の受け答えとレジ係の動きを見て、
一緒に包んでよいかとかおしぼりはいくつかとか聞いているようでした。
いつも「おしぼりはいくつですか」と先に聞かれるので、
ヤマを張った私はよく聞き取れないにもかかわらず
「一つ」と身振りで答えたのです。
そうしたら、いきなり、店員さんは8枚の袋を用意し、
ゴマボールを一つずつ入れていくではありませんか!
げっ!なんだ!?ま…いっか。
そうです。
「いっしょにいれてもよろしいですか?」だったのを
「一つ」と返したものだから、「一つずつ包んでください」になってしまったのでした~。
昼食時に私はゴマボールの入った8つの袋を
ぶらぶら揺らしながら皆さんに配りました。
この話をしたら、ぎゃはは!
そのうち、ここのパン屋さんでも…
「あ…あの人だ。もしかしたら聞こえないのかも…
手話か身振りが必要だな。朝の忙しい時筆談なんで出来ないし」と
思ってくれるかも…と期待しつつ、
せっせとパン屋さんに入るPHOOであります。